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『 あついから、ぼくのかくれがであそぼうか? 』
「 やっっ… たああっ! 」
自分の気持ちに、湧き上がる欲求に、逆らえなかった……
早歩きで、スーパー建屋内のアボガド君にあてがわれた
着替え用の個室へと向かう。
その後ろからまた無邪気に何度か抱きつかれ、
発育中のおっぱいがその度に無防備に密着する。
グイグイと膨れ上がろうとするペニスをノートで隠し、
身体をくの字に曲げて、主婦らの視線を遮る。
そんな渡辺を、一体誰が批判出来るだろう。着ぐるみを一皮向けば、
冴えない30過ぎの、夢に喰われたおっさんなのだ。
誰からも歯牙にもかけられない……。
これから先も、女の子を妄想するだけの人生が
確定した事に気付いてしまった男。
そんな自分をアボガド君で覆い隠した事によって、突如訪れた僥倖。
確かに小学生の少女に反応してしまった事は異常と言えた。
彼が今まで一度も異性との接触が無かった不幸を抜きにしても、
とても褒められた事ではない。
しかし、それがとびきりの美少女だったとしたら話は変わる……
開花寸前の、そのなだらかな曲線で誘われたら、未だ蕾みであろうと、
男として反応してしまうのは致し方ない生理現象ではないだろうか?
まして、それは彼にとって長年夢見た、そして諦めた異性との
初めての接触だったのだから、そこまでは責められまい。
問題は、そこから先だった。
完熟前の果実を慈しみ、
もう少し熟成させれば食べ頃となるであろうその
瑞々しい芳香と味覚を想像し、只愛でるだけなんて、
今の渡辺に、我慢出来る筈もなかった。
一滴の水を求め枯れ果てた砂漠を彷徨い続けた彼からすれば、
突如現れたその青い果実は、あまりにも魅力的過ぎた。
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