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ループ2
二月七日―15時45分―これで六度目の、15時45分・・・・・・
一体オレは、何度、同じ時間を体感すれば良いのだろうか。
教えて下さいませ神様仏さま
「ロミオ様ぁああああああ!!!」
「サトシ、うるさい」
横から梅干しを食べながらキンが怒鳴った。
「すんません・・・・・・」
オレは渋々頭を下げた。なんで今『ロミオ様』だけ体現しちゃったんだろう・・・・
ってかベッドで梅干しを食らうなキン
「そんなにキンと遊びたいって?」
「・・・・・・・・・はい?」
思わず素っ頓狂な声を漏らすオレ。
「ハァ?」
「いや質問に質問で返してこないで」
「サトシはキンと、遊びたい。きっと遊びたい」
首を傾げるキン。違います。断じて違います。
「じゃあ・・・・・・遊ぶ?」
瞬時に明るい表情―目は相変わらず死んだ魚だけど―に
キンは変わって行った。サトシがキンと遊びたいんじゃなくて
・・・・・・キンがサトシと遊びたいんでしょ。おっと、忘れる
トコだった。
「その代わり・・・・・時間は―」
「キンダイジョーブ、キンダイジョーブ」
コクコク、まるで赤べこみたいに首を振るキンにオレは―不安しか
感じられない。ホントにダイジョーブ・・・・なの、だろうか。
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