ループ3

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「・・・・・・・・ハイっ??」 ちょっと待て、これって相手の言っている事がウソかホントか当てるゲーム なんじゃないの? これじゃまるで『相手の思った事をその表情や仕草を 手掛かりに発現した者が当てるゲーム』になっていないか。 「サトシは、キンと遊びたい」 再び、キンが顔をグイっと近づけてきて言葉を発する。その瞳はうるうると輝いているが、両耳に金色の髪を垂らして覗かせるその顔からは、どこか疑いに満ちていた。 まさかコイツ、オレが本気で遊びたいって思っているか怪しんで、それを ココで、こんな形でその真偽を確かめようとしているのか!? ヤバい!―オレは必死に平静を保とうと顔の筋肉に力を込める。 だがごまかそうごまかそうと力むほど、変に顔が引きつって行くのが解った。 「・・・・・・・サトシ・・・・・ウソ」 「やっ、ちがっ・・・・・」 「ホントはキンとなんか遊びたくなかった」 拗ねた様にキンは呟いた。 「誤解だキン、オレはそんなこと・・・・」 「ウソついたから、サトシの負け」 勝ったのにまるで嬉しくなさそうなキンは、本棚からBLラノベを抜き取ると、 再びベッドに戻ってそれを読み始めた。 「頼むキン! もう一回? もう一度オレにチャンスをくれ!」 オレは何度もキンにそう懇願したが、キンがそれを聞き入れては、結局はくれなかった。しかしオレは、必死にキンに頼み込んだ。 まるでキリスト像の前で、許しを請う罪人の如く。 そして、お約束通り・・・・・・・・『今日』が終わった。
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