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不気味なほどシーンとした階段に、私の声が響いた。
ぱく、ぱく、ぱく、ぱく…
彩り豊かなお弁当は、悲しいぐらいに味がしない。
「友達…欲しいなぁ。」
それが、私の本当の気持ち。
私の声は、きっと誰にも届かない。
でも、ここに私は存在していて。
誰かを求めていて。
そんな惨めな自分が、どうしようもなく嫌で。
涙が止まらなかった。
「うぅ…私…私だっ…て…、」
「私だって?」
突然の言葉に、涙なんて引っ込んじゃって。
見上げたら、そこには王子様がいたー…。
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