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「なんだって?」
「このあいだのレポート、すごくよかったって褒めてくれた」
両手でカップを持ったまま、はにかむように陽平くんが笑う。
……ううっ。眩しすぎる。
「そっか。よかったね」
「うん」
にこにこ、にこにこ。
嬉しそうに笑ってる陽平くんに私も頬が緩む。
……まわりの好奇の視線は鬱陶しいけど。
私、春風愛桜は、自分で云うのもなんだけど、学内では結構可愛い部類で通っている。
まあ、そう見られるように身だしなみにも気を使ってるし。
反対に私の彼氏である井上陽平くんは絵に描いたように地味で根暗。
いつも寝癖なのかどこかが跳ねてる黒髪。
意外と小顔なせいでサイズが合ってないのか、ずり落ち気味な黒のボストン眼鏡。
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