魅惑のデザート

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私に言わせれば、智は優雅に外で食事などしている余裕はないはずなのだ。 だからと言って、男二人で自炊で夕飯とは考えにくい。 何かが腑に落ちない。 キーボードを打つ指先が力なく止まる。 胸の奥に広がるのは不安ではなく、疑いなのかもしれなかった。 智の電話で一時はやる気を削がれたが、何とかその日に処理すべきことはすべて終えた。 帰り道、智に仕事が終わったことを連絡しようと思ったが私はやめた。 今日は家に来られるもの億劫だったし、 ……連絡したところで応答がないような気がしたからだ。 けれど、こんな時、オンナっていうのは確かめてみたくなるものだ。 私は迷いながらもメールを送信した。 けれど、案の定、彼からの返事はこの日のうちには返ってこなかった。
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