魅惑のデザート

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レストラン内はくまなく清掃が行き届いていた。 先ほどテーブルに着いた時も、碧斗はきっとテーブルのクロスや生花をチェックしていただろう。 さすが、小野田さんが仕切るレストランだ。 碧斗の目にもほとんど完璧に映ったに違いない。 「百点満点だったろ?」 帰り際、小野田さんは私たちを見送りながら得意気に言った。 「あのマイナス20点は消えてねーよ。それと、チャペル内の電球確認とレストランの外壁、蜘蛛の巣払っとけ」 「厳しいな」 「当たり前だろ。俺たちに満点はない。それは客が決めることだ」 碧斗はそう言って駐車場へ歩き出した。
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