魅惑のデザート

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社長専用の給湯スペースでお湯を沸かし、自分のためにほうじ茶を淹れる。 碧斗にはババくさいとバカにされているが、カフェインが身体に合わないので私にはこれが一番いい。 急須から湯呑にお茶を注ぐと香ばしい香りが部屋に広がる。 私はその香りを吸い込みながらデスクに戻った。 「よーし、やるか」 お茶を一口すすってデスクの上の書類に手を伸ばす。 仕事はできるだけ翌日に持ち越さないようにしている。 私の手元にある書類はすなわち、社長が確認すべきもの。 すべての案件が重要だと認識して仕事を進める。 書類に目を通しながらパソコン上の碧斗のスケジュール表に予定を入力しているとスマホが鳴った。
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