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気を悪くしたのか私を睨みつけたままの碧斗に、私は何とか機嫌を取ろうと微笑んで見せる。
「社長、一緒に……いいですか? ワインに合う料理、考えておきますから、ぜひ、一緒に」
私の視線が紙袋に向くと、碧斗は袋から手を離し、追いやるように私の方へ差し出した。
「それまでお前が持ってろ。料理……ワインを台無しにしたら承知しねーからな」
「はい! ありがとうございます! 頑張ります!」
私は紙袋を手にしてお辞儀をした。
「コーヒー淹れますね。あ、ほうじ茶にしましょうか?」
私は碧斗の返事を待たずにほうじ茶に決めた。
二日連続の会食の後なので身体をいたわらなくてはならない。
彼も私の選択に納得したのか、デスクに運ぶと何も言わずにふうふうと息を吹きかけてほうじ茶をすすった。
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