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『苺のブリュレの好評ぶりと、次の新作の話もしたいんだ』
この話題はさらにずるいというものだ。
まるで私の性格を知り尽くしているような言葉だ。
それに、私も乗せられるように咄嗟に口を開いていた。
「もう次の新作ですか? 苺のブリュレ、絶対好評だと思ってましたけどそんなにすごいですか?」
『ん、まあ、そういうことだけど、ここで全部話したら会って話すことなくなっちゃうよ』
彼はクスクスと笑いながらすでに私との予定を前提にしているようだった。
「そう……ですね」
私の相槌は必然的に彼の言葉を肯定することになってしまった。
『じゃあ、夕飯だけいいってことでいいのかな?』
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