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私も碧斗の視線をなぞって周りを見渡した後、腕時計を見た。
「そろそろレストランに行かれますか?」
外の景色どころか太陽の光さえ差し込む隙間がないため、ここにいると時間の感覚がなくなってしまう。
碧斗も自分の腕時計で時間を確認するとバージンロードを大股で歩き始めた。
「照明、消してきます」
私は脇の細い通路を急ぎ、控室に入った。
スイッチを操作して照明を消すと、外からの光が一切入らない室内は真っ暗になる。
私は壁伝いに扉に向かおうとして何かにぶつかった。
言うまでもなく先を歩いていた碧斗の背中だ。
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