どうでしょう

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しかし翌朝、二人が窓から庭を除くと一頭の牛が食べられていました。オオカミに襲われたのです。 「なんで。柵を作ったのに……。」 ソラとカナエは慌てて外に出ると柵を点検しました。すぐにカナエが声をあげました。 「あ、ここから入ったのね。」 柵の一部が折れ、倒れていました。 どうやら柵の強度が足りず、オオカミに壊されたようです。 「まったく、あんなに自信満々だったのに。結局だめじゃない。 私が作り直すからあんたは家畜の世話をしてなさい。」 ソラは渋々ながら言うことを聞きました。 カナエは柵をすべて引っこ抜くと川に行きました。 カナエには計画があったのです。 (ソラが作った柵は隙間があったから壊された。なら隙間が無いように作ればいい。川の泥を使えばいいわ!) カナエは数時間かけて泥をとり、また数時間かけてそれらを運びました。 そして隙間のない泥の塀を作りました。 「よし、できたわ! これでオオカミも入ってこれないわ!」 カナエは日が暮れるころ、自らが作った塀をみてそうつぶやきました。
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