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「フラれたって女に“綺麗だ”とか“次がある”とかさ。
そんなんだから彼女もいないのよ。少しは女心を勉強したら?」
「うっ。そう言うなら美麗さんが女心とやらをおしえ「嫌」」
「……」
食い気味に断られた。
「ま。女同士で勝負をさせて選ぶしかできないような男よりかはマシかもね」
フッと笑って美麗さんはキッチンへ戻る。
「てか、無駄話してないでさっさと片付け」
「はい」
こうして俺は今日もこき使われながら働く。
ここで働き始めて半年。
よく考えれば、俺は美麗さんのことを何も知らない――
<<俺と美麗様とローストビーフと。完>>
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