おいどん、佐江内殺魔高校三年生

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ーーそれは、おいどんがまだ17歳の頃であった。 「佐江内君、す、好きです、付き合ってください!」 女子が勇気を振り絞っておいどんに告白する。 愛の告白、それは出来そうで中々出来ない、好きな人の前に立つだけで息が詰まる思いをすると言うのに。 こうして告白してくれる女子はとても健気だし、立派だと思う。 しかし、残念ながらおいどんには付き合っている人がいた。 「すまぬ…気持ちはとても嬉しいが、付き合っている人がいるんだ…」 おいどんは心情痛み入るも深く頭を下げ、女子を振る。 女子は泣きそうになり、走り去ってしまった。 おいどんは自分で言うのも何だが、当時は整った顔立ちで体型もスラッとしていた。 おまけに剣道で全国大会に出場していた経緯もあり、引っ張りだこになっていた。 とは言え告白してくれる勇気ある女子を振るのは、おいどんとして辛いものがあった。
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