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「あいつ、ノシて懐探ったら、これ出てきた」
カードホルダー?ハガキが百枚くらい入る奴。
黄色い表紙がちょっとやだ。恐る恐るめくり………
パタリと閉じた。
謹んで、タモツに
「いらねーよ」
煩そうに押し返され、えーっ!どーしろと、これ。
中身は、俺。というか俺の写真、というより雑誌の切り抜き。
携帯用俺スクラップ?
自分でも忘れてた、みたいな奴や端っこのこれ俺かも、みたいな奴も見えた。
きもこわ。
マジでいるんだな、ストーカーって。
「手にしてた道具も押さえてある。
お前襲ったときの動画もあるが。
ついでにひんむいたらこいつボンテージ着込んでたぞ、ほれ。この写真。
カードホルダー持った奴の写メもあるから、ケーサツ突き出すことも出来るがどうする?」
そういうタモツのケータイアルバムには、奴の免許証まで写っていた。
ふーん、ほー。
助ける前に襲ってる最中の動画取る余裕ってあるもんなの?
「とりあえず、お前の携帯にも送るから。万が一の時にはこれで撃退しろ。
マネージャーにも会社にも送っとけよ」
「手慣れてるねー。てかここまでやる?」
ふんと椅子の背もたれにデカい体、預ける。
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