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「タモツ、起きろよ」
あー。
起きない。
もう6時だけど。
しょーがねーな。
結局ベッドで一緒に寝た。
何だか怖かったし。
タモツのでっかい背中見てたら擦り寄りたくなって。
……そっちの趣味は全く無い。
きっと、訳も分からず追っかけられて、心細くなってたんだ。うん。
台所、れーぞーこ。
………。
ちょっと買い物行ってくるかな。
「どこ行くんだ」
おうあ!
「コンビニ」
「何で?」
何でってあんた。
「れーぞー庫ん中、何にも無いじゃん」
「支度しろよ、近くに喫茶店ある」
喫茶店………。
カフェじゃ………?
「シャワーしてないだろ、早くしろ。仕事に差し支えるだろが」
俺の頭、くしゃりって。
あ、俺の仕事の方?
あんたのじゃなくて。
「歯ブラシ新品下ろしていいぞ」
眼鏡掛けてて表情読みづらい。
てか顔、動かないんだこいつ。口だけ動いてら。
「何笑ってんだ、こら」
うわあ
「あぎつかみばあー」
「何言ってっかわっかんねえぞ」
クスクスと笑われ、
やっぱり、
ポイッ
うわ、転ぶ。
「急げ」
「借りまーす」
そのまま風呂場に駆け込んだ。
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