未成年NG

6/23
前へ
/23ページ
次へ
「瞬くーん、こっち向いてー」 「今度あっち、あーそれ違う、目線あっち」 「瞬、笑え。そうじゃなくて」 無理。 体、バキバキになってきた。 10時間もこんなことやってる。 スポットの光で頭痛してきた。もう限界。 シャッター切ってるお姉さんとお兄さん、もう許して。 「あーそれいい。そのけだるい感じ。よしもう少し行くか」 行けません……… 「良く頑張ったねー、はい」 ポンコさん有難う。 お茶好き。 撮影スタジオの端っこで、よいしょ。 こっくん うっめー。 今日俺水分ちゃんと取ったかな。 「撮影はいい感じだった。後、もうちょっと周りの人に対して愛想が欲しい」 しゃがんだポンコさんが俺を見上げてる。 やってるよ。 頑張ってるよ。 「まあ、まだ19だしねえ。」 「もうハタチだもん」 アハハそうねえ、と笑うポンコさんは綺麗だ。 無造作に纏め上げたうなじが白い。 「でもプロになった以上はしっかりやってもらわないと」 プロねえ。 「もはや読者モデルじゃ無いんだから。大丈夫、私がついてる」 ポンポンとポンコさんが肩を叩く。 うん、頼りにしてるよ、マネージャー。 「可愛いわねえ、シュン」 ウゲ。誰このおばさん。 口元が怖い。 真っ赤で食われそう。 胸でかいけど。 足細いけど。 青のスーツ決まってるけど。 「水野社長」 ポンコさんが慌てて立ち上がる。 社長? 何処の?
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加