第一章 失踪事件

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* ド即系  そのチャラい伊藤警部補は、街を一回りして最初にいた場所――茶髪の二人組がメイド娘に強引な声をかけをした路地裏に戻っていた。  彼は手っ取り早くヤレる女を探していた。  ずっと股間が疼いていた。スポーツで汗をかいた後はヤリたくて仕方なくなる。シャワーを浴びずに街へ出て、女に舐めて綺麗にさせるのがこの男の流儀だった。  あの野良スト師ども、場を荒らしやがって……。  あそこは本来、彼の狩り場だった。池袋の監視カメラの位置はすべて把握している。貴重な死角エリアに行くと、マナー知らずの先客がいたというわけだ。が、連中はもう追い払った。  うるさいパトロール警官もいなくなったしね。  しばらくここでストっても問題ない。
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