第一章 失踪事件

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「えー、でも、これから用事あるし」  用事なんてない。用事がないと思われるのが嫌だからいちおう言うだけだ。これがグダ=グダるの略。このグダをどう崩すかがスト師の腕の見せ所。 「五分だけでいいからさ。ほら、そこの漫画喫茶に行こうよ」  ――なんだけど、ド即系には手の込んだ「グダ崩し」は必要ない。見た目食いつきがあった時点でヤレたも同然。テキトーなことを言って、さっさと漫画喫茶に連れ込んでしまえば良い。  さ、行こ行こ、とド即女の背中に軽く手を添え、雑居ビルに向かっていく。  それから二十分後――。  漫画喫茶の個室ブースには、ぴちゃぴちゃという水音が響いていた。男の股間に顔を埋め、少女が肉茎に舌を這わせている。 「舞ちゃん、フェラ上手いねー。誰に教わったの?」
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