第一章 失踪事件

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 少女の頭を撫でてやると、もがもが、とこもった声が返ってくる。 「へー、前の彼氏がフェラ好きだったんだー。いい彼氏だねー」  カリの窪みにたまった垢を、ピンクの舌先がていねいにすくい取る。  この個室にだけは監視カメラが付いていない。設置しないようオーナーと店長に言い含めてある。常に空室で、いわば彼専用のブースである。 「舞ちゃん、今日、排卵日だったでしょ。中、あったかかったもん」 ゴミ箱には使い終わったゴムが捨ててあった(ド即女と生でやる馬鹿はいない)。 「あー、すごい気持ちいいよ。このまま、舞ちゃんの口に出しちゃおうかなー」  頭を強く押さえ、喉奥まで肉塊で埋め尽くす。むぐぐ、と苦しそうな呻きが心地よく耳を刺激する。
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