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2日後の午後12時15分。
板東はいつものように会社の社員食堂で昼食を食べていた。ほとんどの社員は外で食べているのか、食堂には板東を含め10人程しかいなかった。
「ねえねえ、夜に聞こえる女性の悲鳴の噂知ってる?」
板東の斜め向かいのテーブルに座っていた3人の女性社員の会話が耳に入ってきた。
「何それ、知らない。どんな噂?」
「えっとね、どっかから女性の悲鳴が聞こえるんだけど、探してもどこにもいないんだって」
あの悲鳴を聞いていなければ、単なる噂だろうと笑って聞き流していたかもしれない。
板東は食べる手を止め、女性社員らの話に耳を傾けた。
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