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「あの…どうしたんですか?」
板東がしばらくじっと見つめていたせいか、青年は戸惑った様子で聞いてきた。
「いや、別に。」
慌てて板東は目を反らした。
「そういえば、さっき女性の悲鳴が聞こえませんでしたか?」
「はい、聞こえました。気になって出どころを探しているんです」
「え、俺も探してる所だったんですよ」
話を聞くと、青年は近所のアパートに住んでいる大学生で、部屋で勉強していた時に女性の悲鳴が聞こえたため外に出てきた、とのことだ。
「とりあえず一緒に探しますか」
板東の提案に青年は頷いた。一人よりも二人で探した方が良い。もしかしたら女性は刃物を持ったやつに襲われた可能性もある。
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