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「僕は帰ろうと思います。考えてみればさっきの警官が言うように事件の可能性もあるんですよね…。あまり首を突っ込まない方がいい気がしてきました」
「俺もそう思います。おとなしく帰ることにしましょうか」
そこで板東は青年に別れを告げて自宅へと向かった。
結局あの女性の悲鳴は何だったのか。帰りたくなったとはいえ、何かモヤモヤした気持ちになったのも事実だ。
だが、案外こういうものは蓋を開けてみれば単純なことが多い。深夜に露出狂が出て女性が悲鳴をあげた、こんなところだろう。
「そういえばあの青年の名前聞くの忘れたな」
板東はボソッと呟いた。
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