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§ 千歳
人一人いなくなった屋敷。
数多の蝶が舞う庭で、、少女は夜空を眺めていた。
「切れぬ縁 巡る因果 そうしてこの世は・・・」
一頭の蝶が少女の指先に停まり、羽を休める。
「お主も行くのか・・・縁があればまた会おう。彷徨える魂の集う館──このマヨヒガで・・・」
呟いた少女の前を、再び舞い上がった蝶がどこへともなく飛んで行った。
その姿を、少女はいつまでも見守っていた。
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