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「あれ?数が足りなかったねえ。もう1つは蔵の中かねえ?」
佐久間様が話していたのは、わざと名前を変えた心中事件の話
「佐久間様は福助が、白骨が蔵の中と言っていると言いました。この意味が、残念ながらわかりません。」
福助の白いものを京伝は聞きたいのだが…
「西鶴の八百屋の話じゃ無いから、断ったのにへんな人だよね。」
佐久間様と別れた後、福助はそう言ったらしい。
「頭の蔵には、入ってねーのかも知れないぞ?」
それを確認しただけだった。
京伝をわざと伝令に使う為に…
「吉田屋に、福ちゃんみたいな娘が居るって噂が立っているので、見に行って来ます。」
吉田屋は、娘の奇病を止めようと必死だった。
栄に嫁さんとして進める位まで必死だった。
「栄様をあの娘が見初めていたのは、知ってましたがばっさり斬られた方まではわからねーなー。」
京伝の話では、あの娘を知らない人間が、うっかり地雷を踏んだらしい。
「僕はあんなのと福ちゃんを一緒にしてないからね!!」
見に行くと言った兄を栄助が必死に止めている。
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