第1章

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ぼんやりとした水彩画の世界が好きだ。 晴れた日は、その色彩豊かに滲んだ世界にキラキラとした光の欠片が降り注ぐ。 ウフフ キャッキャ 光の妖精たちが、楽しそうに舞い踊る。 雨の日は、世界がブルーのグラデーションに変わる。 その微妙な色が織り成す景色を隠すように、雨色の雫がヴェールのように揺らめく。 雪の日は、全てが白い闇にのまれる。 どこまでも白い世界では、上も下も前も後ろもわからなくなりそうで怖くなる。
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