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「あたしはヘレナ! えーと……」
イリスです、と自己紹介をする。
すると後ろから大柄な男性が
「よっ、俺たちも仲間に入れてくれねぇか? 俺はカブン、こっちはレイシャってんだ」
「よろしくお願いします」
カブンの後ろからひょこっと顔を出した女性が丁寧にお辞儀をする。
「よろしくねっ」
ヘレナが言うと私も同調し
「お願いします」と返す。
それじゃあ私は、と教官を呼びに行くレイシャ。
周りを見るとだいたいグループ分けが済んでいた。
「みなさん組み終わったみたいですね」
「そうだな、いい成績を残したいものだ」
「どうせなら一番を目指したいなー」
と返ってくる。
「お待たせしました」
支給された荷物を背負ったレイシャが教官を連れて帰ってきた。
「早速だが」
と教官。
「諸君らにはこれから郊外の洞窟に向かってもらう。そこならば周囲の魔物も弱く大丈夫だろうと判断された。が、勿論命が懸かっているので各々最大限の注意を忘れずに、俺はあくまでも監督だから直接戦闘には関わらない事を忘れないように」
わかりました、と私たち。
ーー早速郊外へと向かう一向。私みたいなちんちくりんが参加したのが間違っていたのか、と思うほどにみな足が速く油断していると距離が開いてしまう。
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