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「ハッハッハ! 若い時はたくさん怪我をしておくのが一番だ」
「そういう問題じゃないでしょ? まったくもう……」
談笑している二人を見て、そういえばこの二人はずいぶんと打ち解けているな、と思い質問してみる。
「あの、二人はずいぶん仲がいいんですね」
するとカブンとレイシャは互いに顔を見合わせた後、
「あはは、私たちは幼馴染ですよ」
「あれ?言ってなかったっけか?」
なるほどね、と思ったが
「ええっ!? 二人ってそういう関係だったの?」とすかさず飛び上がるヘレナに驚き話に入るタイミングを失ってしまった。
「もう仲間ですから、みんな同じようなものですよ」
と何気なく微笑みかけるレイシャだが、『仲間』という言葉に心が洗われるような感覚を覚えた。
「さて、分岐道ですがどうしましょうか」
「そうだな、こういう時は左から行くのが筋だと聞いたことはあるがどうだ?別れていくのも危険だしな」
「私は戦力として頼りないので固まって行きたいです」と意見する。
「賛成! いっぺんに襲われたらどうしようもないもんねー」
「私も賛成です、何かあったとき大変ですし教官も大変だと思うので……」
とレイシャ。
「じゃあ決まりだな、そんじゃあ探索再開だ」
カブンの号令で左の通路へと進む私達。
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