瞳の奥の真実

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自宅に帰った僕は、部屋に1人になって考えた。 結婚したら子供がほしいと思うのは、僕の正直な気持ちであることに間違いはない。 でも舞は、自分にとって、なくてはならない大切な存在であることも確かである。 子供が産めない体であることを正直に僕に話してくれた舞を、僕はとてもいとおしく思った。 舞は、僕のことを気遣って、僕との結婚をあきらめるようとしている。 舞は、子供が産めない体であることを負い目に感じているように思った。 僕は、舞と一緒にいる時間が、自分自身にとって、とても楽しく、癒される、かけがえのない時間だと感じていた。 だから舞が、たとえ子供が産めない体であっても、舞と一緒にいたい、舞と結婚したいという気持ちが強かった。 僕は、今は決断する時だと考え、舞に自分の気持ちを正直に伝えようと決意した。
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