瞳の奥の真実

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僕の名前は「ひろし」、27際の独身男で、東京都内の建設会社に勤めるごく普通の会社員である。 僕は、いつも黒縁で薄茶色のレンズのメガネをかけている。 このメガネのことを会社の上司や同僚には、僕の目は光に弱い…といったようなあやふやな説明をしていて、いわばごまかしている。 本当のところは、僕の目の眼球が赤くて、他の人から気持ちが悪いと言われるからだ。 また、この僕の目は不思議な能力があり、僕の目で相手の瞳を見つめると、相手が嘘をついているのかどうか見極めることができる。 この不思議な能力のことは、誰にも話したことがない。 生まれつき眼球が赤くて、小学生の頃は、この目のことでいじめられたりしたこともあった。 僕は、視力は左右ともに1.5で視力に問題はなかったが、小学校5年生の頃から度が入っていない薄茶色のレンズのメガネをかけるようになった。 レンズの色が薄茶色であることで、僕の眼球の色は他の人からは黒っぽく見えるのだ。 僕は、このメガネを外すのが怖くて、小学校5年生の頃から人前ではメガネを外したことがない。
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