瞳の奥の真実

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この日の夜、少し酔っていた僕は、メガネをかけたままベットに横になって明かりを消した。 すると、メガネのレンズに映像が映し出され、そこには舞の姿があったが、僕はこの場面にまったく思い当たる節がなかった。 舞は、街中を歩き回っているようで、そのうち1軒のレストランに入っていった。 舞は、レストランの店員と何か話しているようだが、メガネに映し出されたのは映像だけで、話し声は聞こえなかった。 話し終わった舞は、店を出てまた歩き出し、別のレストランに入っていった。 ここでも舞は、レストランの店員と何か話しをし、ほどなく店を出てしまった。 さらに舞は歩き出して、またレストランに入っていった。 僕は、 (舞はいったい何をしているのだろうか?) と疑問に思いながら映像に釘付けになった。 ここでも舞は、レストランの店員と何か話しをし、店を出てしまった。 少しすると舞は、コーヒーショップに入って、軽く食事をしながら休憩しているようだった。 街中を歩き回ったからだろうか、舞は少し疲れたような表情をしていた。 休憩を終えて、舞はまた歩き出し、またレストランに入っていった。 ここでも舞は、レストランの店員と何か話しをしていたが、そのうち店員に机に案内されて、何か詳しく打ち合わせをしているようだった。 この時の舞は、何か楽しそうな笑顔になっていた。 その後、舞は店を出て歩きだし、今度はメガネショップに入っていった。 何かメガネを探しているようだったが、気に入ったメガネが見つからなかったのか店を出てしまった。 僕は、 (舞は、目が悪かったかな?  サングラスでも探しているのかな?) と思いながら映像を見ていた。 舞は、店を出てまた歩き出し、別のメガネショップに入っていった。 ここでの舞は、気に入ったメガネが見つかったのか、店員を呼び出してメガネを購入するためにラッピングしてもらっているようだった。 (誰かにプレゼントでもするのかな?) ラッピングされた品物を受け取った舞は笑顔になっていて、店員にお金を支払って店を出た。 映像は、ここで終わった。 このような現象は、はじめての出来事で、夢なのか現実なのか、まったくわからなかった。 この後僕は、メガネを外して眠りについた。
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