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「ハロー!」
「ああっ、鷹山様!」
「鷹山様、おはようございます!」
隠居後も改革を推し進め、国づくりに従事していた鷹山は
度々城下町を廻り領民たちの暮らしの様子を見て回っていた。
「作物の具合はどう?」
「お陰様で、今年は豊作となりそうです!」
「まあ仮に運悪く畑が駄目でも、鷹山様の書いた『かてもの』を読めば
そこかしこにある食べられるものを見つける事ができますゆえ!」
領民たちは鷹山を囲むようにして集まり、
次々と感謝の言葉を述べた。
「オッケーオッケー、グッドだね」
「?鷹山様…その言葉の意味は…?」
「おー、これは異国語だ。
今は鎖国中だけど、これからは国際化の世になるだろうからね、
皆も今のうちから勉強しておくといいぞ!」
「そうなのですか…。
我々のような農民でも、覚えられますかねぇ」
「オフコース!
『なせばなる』、だよ」
「『なせばなる』?」
為せば成る
為さねば成らぬ 何事も
成らぬは人の 為さぬなりけり
鷹山がモットーとする言葉である。
要約すると、
「やればできる!
やらなければ何だってできやしない。
できないと思っているのは、
そりゃお前さん、やらないからだよ」
という意味であることを、鷹山は領民たちに言って聞かせた。
「私も、これまで様々なことをやってきたのだ。
その結果が、今の米沢だ。
皆、とにかくまずはやってみるのだぞ。
やらなきゃ、何も始まらないんだからな!」
ははあ!と、領民たちは一斉に頭を下げた。
「と、いうことでね。
私もこれからもまだまだ国づくりに励んで行くから。
皆も応援してくれよな!」
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