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アルファは先ほどの出来事について話し始めた
アルファ「先ほど見ていただいた光景、おかしな点がいくつかありました。
1、ロボットによって連れて行かれた
2、親は抵抗することなく現実を受け入れた
3、ロボットによるチップの埋め込み
などなどあったと思います。このすべてにひとつの答えが当てはまります。」
アルファはもったいぶらずに淡々と話した
アルファ「それは、ロボットが支配しているからです。」
さも、当たり前のようにアルファは言った。
この現実を受け入れる以外の選択肢は人間にはなかった。
アルファ「支配しているから、連れて行く。支配しているから親は抵抗しない、いや、できない。支配しているからチップを埋め込む。納得いただけましたか。」
「いいえとは言えませんよ。納得するしかないんです。この世界では人間は機械より下なんですから」
「これが機械に頼ってきた結末です。人間は今まで通り、機械が支配する前と同じように生活しなければいけない。恐れながら恐怖と戦いながらね。」
少しだけアルファの本性が見えた気がした。
AIには高性能すぎるほど人間に近いプログラムが埋め込まれていて、AI自身がAI自身を思い通りに出来るようになっている。
人によって作られたAIが人を超えてしまった世界
チップを埋められた人間はこの後どのような生活が待っているのか
AIは、機械たちは裏で何を行っているのか
時間が経てば分かることだろう
アルファ「あなただけにお見せしましょう。」
第二章 AI-1 に続く
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