最近の放課後の私の日課は、

5/7
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
近藤君は椅子の背もたれにもたれかかると、「ちょっと休憩」と言って眼鏡を外した。 「おおっ!外したとこ初めて見た!」 「あ~もう、仕事も見られるのも休憩!だから見ないで!結構疲れるんだよ」 「そうなの?」 「キミの視線、痛すぎるんだよ…」 全然気にしてないように見えたけど、気のせいだったのか。 それはちょっと悪いことをした。これからは見ない日を作らなきゃかな。 「近藤君、全然表情に出さないから気付かなかったよ。ごめんね」 「表情に出てなくても普通みんなそうなるでしょ」 「まあ、そうなんだけど。近藤君は変わってるのかなって」 「相当変わってるキミにそんなこと思われるってよっぽどだよ」 「私はそんなに変わってないって思うんだけどなぁ~。欲望に素直なだけだよ」 「キミのそういうとこ、ほんっとギリッギリアウトだからね?わかってる?」 「アウトじゃん…。駄目じゃん…」 近藤君が、ふふっと笑う。 彼とここまで雑談することは相当まれで、私はなんだか嬉しくなった。 「でもそこまで嫌だったなら、もっと態度で表してくれてもよかったのに」 だけどその言葉を吐いた時、テンポよく返事をくれていた彼の口がぴたっと止まった。 不思議に思って彼の目を見る。 あ、鼻のとこ眼鏡のアトがついてるなあ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!