殉愛

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「何?」 「…やっ、綺麗だなって」 「それはそっちでしょ」 改めて見ると響は本当に… 完璧すぎるほど整った正統派な美形。 口元はセクシーだけど、その瞳は力強くて男っぽさも兼ね備えてる。 「え、俺っ? それはどーも」 照れくさそうに苦笑いを零す。 「あ、そうだ。 さっそく今日からここで暮らす?」 「ううん今日は、ヤったら帰る」 そう答えると、今度は柔らかな笑顔が向けられた。 「なんか、男みたいだねっ憧子さん」 その笑顔は、笑ってるのに哀愁を帯びてて… なんだか心に、そっと馴染んだ。 「とりあえず、いったん帰って必要な荷物まとめて… 明日の昼くらいにまた来るから」 「明日の昼? じゃあ合鍵渡しとく。 俺、仕事だからさ」 そう立ち上がると、ガサガサ棚を漁り始めた。 あぁそうか、サービス業だから日曜は仕事か… なんだか今さら、悪い気がした。 「別に夜でもいいけど。 てゆーか、そんな簡単に信用していいの?」
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