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「いいかげんにしてっ!
もう聞き飽きたっ…」
耳を塞いでうずくまる。
ねえっ…
そういうのが逆に私を追い詰めてるって解らないの!?
「とにかく!
いったん部屋に戻って頭を冷やしなさいっ」
「…
わかった…」
でもごめん。
そう見せかけて…
私はその後、母さんがトイレに行った隙を狙って抜け出した。
もう無理…
無理なの!
彼が亡くなった当初の事は、曖昧にしか覚えてない。
信じたくないと受け入れられず、現実逃避の世界に埋もれて…
たぶん、廃人のようだったんじゃないかと思う。
そのうち薬のおかげで、少しずつ落ち着いてはいったけど…
涙と放心を繰り返して、ただ生きてた日々。
それでもどうにか、離脱症状に苦しみながらも減薬して。
延々と、延々と。
いつまで続くかわからない、絶望の日々を…
うんざりするくらい、呼吸して。
悲しみにもがきながらも、なんとか社会復帰まで果たして来たのに…
ねえ、これ以上どう立ち直れっていうの!?
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