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「蜘蛛くん、似合うね!」
サンタコスのスカートの端を少し摘まみながらの蜘蛛に着せた本人 ニーナは楽しそうだ。
そんなニーナを見ながら蜘蛛は丸見えな肩と首にふと思った事を口にした。
「アースレイ様が噛みつきやすそうな格好ですよね」
「なになに蜘蛛くん、主さんの事を言うなんて」
気になるの?と、茶化すニーナに蜘蛛は頷きながら言った。
「別の意味で。ですがね」
「別の意味で?」
「アースレイ様は首をよく噛みます」
そんな蜘蛛にニーナは相づちを打つ。
「あれは、リスクが高いのですよ?」
「首に噛むのが?あ、死んじゃうとか?」
「いえ、首に噛むというのは古代から媚たる薬の役割をしてきたのですよ」
それにニーナは瞬きを数回した。
「首を噛む、密着する、心拍数が上がる
首が意味するのが執着もあり、効果はあります。
また、意中の相手をこれで落とすことも可能です」
「蜘蛛くん、その知識だれから?」
「私は元はスパイもしていたマフィアですよ?
情報を取るためによくやりました」
しれっと言いきった蜘蛛にニーナは今度は少し口を開けて驚いた。
「吊り橋効果とも言いますが…アースレイ様には肩辺りにとお伝えしなければでしょうか?」
「因みに蜘蛛くんにその効果はあるの?」
ニーナの問いかけに蜘蛛は口元をうっすら笑わせ、指を当てると言った。
「Top Secret.
教えませんよ」
end
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