プロローグ

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---キュキュッ 「ラスト10秒ッ!!」「まこちゃん攻めるよ!」 叫ぶ味方、賢人の声、床と靴底の擦れるスキール音 あと1本、あと1本決めれば逆転できる・・・ 逆転されまいと、激しさを増す敵チームのディフェンス 何とか振り切ろうと動き回る味方たち・・・ 「誰にパスを出そうか」そう思いながら自分もドリブルをしながら周りを見渡す 「ラスト5秒ッ」 ベンチから「なんとかしてくれ!」そんな思いのこもったカウントが聞こえる ダメだ・・・パスを出せるところがない イチかバチかやってみるしかない! 思い切って、左手で守りつつ緩やかについていたボールを一気に右へ更に前へ その動きに敵も一瞬おくれて、体勢をひくくし追従してきた 「3」 誰かがカウントダウンを始める 一瞬でも敵を離せた、いける! 「2」「いけー!!!」 カウントダウンとともに聞こえる味方ベンチからの声援 ダンッ、キュッ おもいっきり切り込んでペイントエリア付近、右45度のポイントへ 瞬間ボールを構えて真上に飛ぶ 「1!!」 敵も踏み切って、斜めに飛びながら入れさせまいと手を伸ばしてくる そんな気配を感じながら素早くシュートを放つ---
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