第1章

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―3ヶ月と3日が経過した放課後― 『きゃーっ!!』 廊下に響き渡る悲鳴。 『どうした!?』 教室から飛び出てくる沢山の先生やら生徒。 ほんの一秒足らずで騒然となる廊下。 私の背後で泣き崩れる被害者兼私の親友。 「井上…?」 私を見て、絶句し、固まる加害者と、 本郷。 「井上…?大丈夫か?」 「いや、別に… たかがカッターナイフの傷だから… 慣れてるし…」 「え…?」 「それより可哀想なのは、一颯で            イブキ しょ…」 井上の手首から出た血が徐々に廊下を赤く染める。 井上は加害者である陣内という男に語りかける。 「一颯から話は聞いてる。 全てを知ってる訳じゃ無いけど。
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