第1章

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よね? 向こうから、人間として成長していくための色々なものを学ばさせてもらって、 そのお返しにこちらからも何かをあげる。 所謂持ちつ持たれつっていうんですかね。 ああ、まあ、でも人間としてクズな奴はだいたい学力もクズなんで。 彼、下から数えた方が早いですから。 あ、もしかして、ご存知無いんですか? …お前最低だな、親に成績言ってねえんだ? ってかさ…お前にとって親って何なんだよ。 先輩か?友達か?それとも最早後輩か? ちげえだろ! 考え方改めろよ。 親いなかったら、お前今頃この世にいねえんだぞ!? 急にこの世にお前独りだけひょっこり産み落とされて、ここまで独りで生きてこれた自信あんのかよ。 そんで、これからも独りでやってける自信あんのかよ。 ねえだろ!? 親ってそういうもんだろ? 私も親の事好きか、嫌いかって言われたら嫌いだよ、はっきり言って、 でも、親ってそういう事じゃねえだろ、多分… 好きです、嫌いですで片付けるもんじゃねえんだよ。 あ、あと、息子さんからどう伝わってるか知りませんけど、私がやった事は、あくまで正当防衛ですから。 護身です。」 校長「じゃあ、殴ったのは…」 「向こうからです。 ええ、殴られましたよ?ここを~掌を~ そのまま突き返しましたけど~ まあ、2、3メートルは飛んできましたかね~ って事で、失礼します。 お邪魔しました。 あ、私お土産とかいらないんで。そんな可哀想な子じゃないんで、じゃっ。 つか、お前さ、謝罪の一つくらいねえの? 私と、自分の親に。 ああ、まあ、お節介かもしんねえけど、 今までロクに息子らしい事もしてこなかった詫びと、これからの事宜しく頼むくらいしたら? お前の親は礼儀を教えねえような人じゃねえだろ? お前がちゃんと教わってねえだけだろ?」 「…ごめん…」 「…」 「あと…すみませんでした。」 「声が小さい! 私の事クソミソに言った時と同じ声出せよ。 腹から声出せよ、腹から!」 「…これからも…お願いします!」 「フッ…やりゃ出来んじゃん。 じゃっ、また学校でな?」 「え、あ…!」
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