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それでも、鈴音と冬依の座っている近い距離が気にいらないらしく、
「……あのやろう」
なんて呟いている。
こんなに平和な水族館で、楽しいイルカショーの真っ最中に、ひとり嫉妬に身悶えるイケメン。
そしてこのことに気づいているのは、この中では、ゆいだけだ。
ものすごく、面白い。
面白すぎる絵面。
堪えきれなくなって、
「くくくくく」
つい忍び笑いを漏らす。
不思議そうにこちらを見る春一には、
「いえ、あのトレーナーさんの解説が面白すぎて」
ごまかしておいた。
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