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更衣室の外に出ると等は早速、先輩達と仲良さそうに話をしている。
(俺にはあんなことは無理だな…)
と多久也は思った。
どうやら見渡す限り男子の新入部員は多久也と等だけらしい。
男子の人数を数えてみると、全部で14人だった。
一方女子は新入部員がいるにしても、30人は多いと思う。
(やっぱり男子バレーの人気なんてこんなもんかな…)
昨今のオリンピックや国際試合の活躍が目立つ女子に比べ男子はそれほど活躍していない。
その証拠にテレビ放送なども女子は視聴率の取れる時間にあるのに対し、男子は深夜などにあることが多い。
シューズを履いて、ストレッチを入念にしていると、さっきの女子バレーの人から声を掛けられた。
「君、名前は?」
「空条 多久也です。」
「わかった。私の名前は、桃知 真子よ。よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
そう言って桃知 真子は女子バレーの方へと行った。
(あの人どこかで…?)
大和田といい桃知といい何かが頭に引っかかる感じがする…
そうこうしていると「お~い、多久也」と等が呼んでいるのに気づいた。
どうやら練習が始まるらしい。
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