~first of all~

15/16
前へ
/292ページ
次へ
『集合!』 キャプテンである大和田のかけ声で部員が集合する。 どうやら顧問が来たらしい。 「あれが俺らの顧問らしいよ。」 と等が教えてくれた。 (えっ?でもこの人は…) 多久也がそう思ったのも無理はない。 何故ならその顧問は多久也達の担任の、『坂美 亜紀』だったからだ。 「あら。あなた達は…?」 多久也に変わり等が答える。 「はい。自分は久坂 等で、こっちは空条 多久也です。」 「久坂くん、ひとつ聞くけどあなた達が来た時、この人達来てた?」 「…いえ。来てませんでした。」 と等が答える。 「大和田く~ん、昨日私言ったわよね?『明日は新入生が部活見学があるからいつもより早めに練習は・じ・め・な・さ・い』って」 「すいません…忘れてました…」 と大和田が気弱そうに答える。 「ごめんで済むなら警察はいらないわよね。 責任は取ってもらうわよ。」 「…はい」 「では早速アップしなさい。そうね、今日は新入部員もいることだし…《3マン・坂美スペシャル》で勘弁してあげるわ。」 そう言って坂美 亜紀はコートの端にある自分の居場所へと向かった。
/292ページ

最初のコメントを投稿しよう!

690人が本棚に入れています
本棚に追加