~トスは誰が為に…~

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「3マン始めるわよ!」 「はいっ!」 と言って先輩たちがコートに入る。 ー3マンは後衛3人のレシーブ練習である。 センターから打たれたボールをレシーブして、上がったボールをライト(セッター)がトスを上げるというのが一般的てきだ。 (3マンならそんなにきつくないよな…?) 等のそんな甘い考えは簡単に崩れ去る… ポジションは、 レフトに古賀峰、 センターに大和田、ライトに緑川 がそれぞれ入っている。 まず坂美は大和田にスパイクを打つ。 女性とは思えない強烈なドライブ回転。 しかし大和田が食らいついて何とか上げる… 緑川がレフトにトスをする。 普通ならここで終わって、次のレシーブに行くのだが… 古賀峰がスパイクを打つ。 ボールは強烈なドライブ回転でクロスに落ちた。 「はいっ!次。」 今度は緩やかな軌道でボールがコートの隅に落ちる。 大和田がフライングで何とか拾う。 がしかし少し乱れている。 それを緑川が古賀峰にトス。 レシーブが悪かったせいか、トスも離れる。 しかし古賀峰は強烈なドライブ回転の掛かったスパイクを、ストレートに決める。 その後10分近く、それが続いた。 「はい。じゃあ交代。」
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