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「さていつものやつすませて、行くか。」とカバンを持って、部屋をでる。
部屋をでて玄関ではなくある部屋へと向かう。
多久也には毎朝部屋の前で軽くノックをして、妹が起きているかの確認作業がある…
コン、コン、コン…
ノックをするが返事はない…
(…昨日、徹夜してやがったな…)
徹夜といっても勉強などではなく友達との長電話の場合が多い…
もう一度ノックをする…今度は名前も呼ぶ事にした。
コン、コン、コン…
「おい!茜、起きろ」
ー空条 茜ー
それが我が家の妹の名前だ。
多久也とは違い名前はスッキリ一文字で収められている…
自分と母は目覚ましひとつで目が覚めるのに対し、妹は目覚ましが5個あろうが起きないことも…
しかし一度コートに出れば敵無しのアタッカーだ。
だからチームメイトの信頼も厚い
「俺、もう学校行くから早く起きろ。」
「…は~い。」
とけだるそうな返事が帰ってきた。
「…ねえ。今何時?」
「6時30分だ。お前今日朝練は?」
「ー今日は休み…昨日試合でさ…」
「…そうか。」
茜も多久也の事を気遣って試合の事は言わない…
多久也は茜に学校に遅れないように、と念をおして家を出た。
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