プロローグ

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私は眼鏡屋のケースの中で『その時』を待っていた。 誰かに買ってもらってレンズをはめてもらい、誰かの役に立つ。 その時を私はずっと待っていた。 そして、いよいよ『その時』がやって来た。 私にとうとう持ち主ができた。 私はただの売り物のメガネから彩子のメガネになった。
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