第二章 三毛猫は知っている

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興味本意で地球に近付いたのは確かに悪かったが、ここで死ぬワケにはいかない。 そもそも、何億年前の話をしているんだ。もう時効にしてくれないか。 「おばあちゃん、俺は……」 「アンタみたいな孫を持った覚えは無い!私はタマだよ! タマさんと呼びな!」 うわぁ、そのセリフ生で聞いたの初めて……というのは口には出さなかった。 「タマさん、俺はここを出なくちゃならない。だから、俺が出来る事ならなんでもするから、出させてよ。」 すると、タマさんは一瞬考えてから言った。 「なんでも?」 俺は〈なんでも〉と言った事を後悔する気がした。
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