第一章 運命が無いのなら

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「次の日本史なんですが、もしかしたら良いことが起こるかもしれません。」 「……えっ?」 思ってもいない事を言われて、一瞬何を言ったのか分からなかった。 「だからさ、元気出せって。俺たち協力するからさ。」 なんの事か分からずに、次の授業になった。日本史は武将にまつわる神社を探すというものだった。近くの神社に授業に出てくる武将が祀られているらしい。 6人くらいの班を作る事になったが、日本史の先生はランダムに選んだ生徒を男女半々で発表する人だった。 「じゃあ、班を発表するぞ。」 面倒臭そうな生徒たちを無視して班を作っていく先生。いつも思うが無愛想な先生だ。 しかし、どうだろう。奇跡が起こった。なんと、愛乃と同じ班になったではないか。 「彰弥くん、武志くん、透和くん、よろしくね。」 「(愛乃の友達)彰弥くん、確か歴史全般得意だったよね? 助かる~」 久しぶりに対面で話した事が、正直嬉しかった。幼稚園以来か。 それから、高校の近くにある6つの神社をそれぞれが見てくるという事になった。 しかし、気になる事がある。
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