第4章 放課後

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あの後、藤川君の顔は全く見れなかった。 放課後、私は一人、日誌に向かっていた。 ペン先が震えているのが分かる。 あまりにも震えるので、日誌の余白は全く埋まらない。 ただでさえ日誌を書くのが苦手なのに、 こんな状態じゃいつまで経っても終わりが見えない。 ペンを置き、天を仰いだ。 あの時、言った瞬間、後悔はなかった。 でも今思い返せば、なぜあんなことを言ってしまったのか。 あんな大胆なことが良くできたものだと、悶え、叫びたくなった。 「やっぱりさぁ、そのメガネ似合うよ」 誰もいない放課後の教室に覚えのある声が響いた。 藤川君だった。 藤川君がそばにやってきて、近くのイスに座った。 私は何が起こっているのか、 これは現実なのか夢の中なのか、理解できなかった。 思わずメガネを外した。 「褒めてるのに、なんで外すの?」 藤川君は私の顔をのぞき込み、笑いながら言う。
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