メガネ☆彼女

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 ところが、翌日の彼女に異変が起きた。  それは藤原の一言から始まった。 「おい、和久井! 今日の菊川さん見たか? ひっつめ髪じゃないだけで全然違うよなぁ。何かちょっといいかもなんて思えてきた!」 「な……」  何だと!? 俺は急いで菊川さんの所へと向かった。 「あれ……?」  俺が見たのは、いつものひっつめ髪に黒縁メガネの菊川さん。 「あなたのせいよ……」 「へ?」  ジロッと睨まれ突然そう責められても、俺には何が何だか分からない。 「昨日のあなたのせいで、私は朝まで眠れなくて! うとうとし出して時計を見たらもう遅刻ギリギリで! 髪をセットする時間すら無かったわ」  成る程、それを他の男性社員に見られた訳だ。 「え、でもそれって、俺の事真剣に悩んでくれたって事? じゃあもう返事は貰えるの?」 「返事は後で! ほら、もう始業だから持ち場に戻って」  そんないつも通りの菊川さんだったが、周りの反応は違っていた。 「今朝の菊川さん見たか? 出勤時髪下ろしててさ、何か印象違った」 「なあ、菊川さんてもしかしてもしかすると……」  一部の男性社員の間ではその話題で持ち切りとなっていた。  これでメガネなんて取ろうものなら……そう思うともう気が気ではない。
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